結婚約20年の夫婦の一方が、約10年にわたる不倫を行ったケースで、慰謝料200万円の支払が認められた

紛争の内容
結婚して約20年になる方が夫の不倫に気付き、夫が約10年間不倫をしていたことを知りました。夫は、交際を開始した時期、交際のきっかけ、その後に不貞相手と会っていた頻度、会った際に食事をしてホテルに行っていたことを認め、これらの事情を記載する書類に署名押印をしておりました。このような証拠を基に、不貞相手の方に慰謝料請求をする事件について、当事務所が依頼を受けました。

交渉・調停・訴訟などの経過
不貞相手に慰謝料の支払いを求める通知を送りましたところ、不貞相手の方も弁護士に依頼をしました。相手方弁護士は150万円の支払いを提案してきましたが、当方が結婚20年になる夫が約10年間も不倫していたことを理由に200万円の支払いを要求しました。

本事例の結末
相手方は200万円を支払うことを了承し、和解が成立しました。

本事例に学ぶこと
強力な証拠があっても、慰謝料の金額については争いになることが多いため、裁判例を調べて、依頼者が希望する金額の慰謝料を獲得することが出来ました。もっとも、200万円を超える慰謝料が認められるケースは多くはないので、今回の件で200万円の支払を了承してもらえた理由としては、相手方が早期の解決を望んだという事情もあります。今回の件では、慰謝料請求をする際には、裁判になった場合に請求できる金額の上限を意識して、交渉に臨むべきであることを学びました。

弁護士 村本拓哉